全米の文化の活力を測る「Arts Vibrancy Index」発表!10周年を迎えランキングが上位100都市へ大幅拡大
- Arts&Considerations

- 2月16日
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更新日:26 分前

SMU DataArtsは、芸術組織の財務データ等を科学的に分析し、エビデンスに基づいた知見を芸術文化政策分野に提供することをミッションとしている、政府や業界団体に属さない独立した調査研究機関であり、サザンメソジスト大学(SMU)メドウズ芸術学校を拠点としている「全米芸術研究センター(National Center for Arts Research)」の一部です。
そのSMU DataArtsは、2026年1月8日に、全米のコミュニティにおける芸術・文化の豊かさを可視化する「Arts Vibrancy Index 2025」を公開しました。今回10回目という節目を迎えたこのレポートは、これまでになく包括的なデータとなっており、地域社会における「芸術の活力」がどのように維持・発展しているかを示しています。
1. 今回のポイント:上位40都市→100都市へ対象を拡大
2025年版の最も大きな変更点は、これまで上位40都市(大規模・中規模・小規模の各カテゴリー)に限定されていたランキングを、全米トップ100都市にまで拡大したことです。
拡大した理由としては、SMU DataArtsの分析によると、ランキング40位と60位の都市の間にはスコアの差がほとんどなく、どちらも非常に高い芸術的活力を備えていたということです。それで今回リストを100へと拡大することで、全米トップ10%に相当する多様な都市を祝福し、より多くの芸術リーダーたちが地元の文化活動を推進するためのデータツールとして活用できるようにしました。
2. 2025年の全米第1位は「ジャクソン(ワイオミング州)」
今回の総合ランキングで全米第1位に輝いたのは、ワイオミング州のジャクソンです。
人口1人あたりの連邦政府からの助成金や資金提供において非常に強力なスコアを記録しており、小規模な街ながらも圧倒的な芸術インフラを誇っています。また、大都市部門ではサンフランシスコ・サンマテオ・レッドウッドシティがトップを維持しており、こちらも10年連続でランクインしている強豪です。
3. 「10年のベテラン」と「常連」コミュニティの称賛
10周年の節目として、以下の特別なカテゴリーが設けられました。継続的に選ばれていることを称賛することで、各地での文化活動の後押しになることでしょう。
10-Year Veterans(10年のベテラン): 2015年の開始以来、10回すべてのリストに名を連ねた17のコミュニティ。ニューヨーク、ボストン、ナッシュビル、サンタフェ、シカゴなどが含まれます。
Frequent Mentions(常連): 2020年以降、少なくとも3回ランクインした22のコミュニティ。オースティン(テキサス州)やボーズマン(モンタナ州)、ベニントン(バーモント州)などが選ばれています。
4. 公平な比較を可能にする「3つの原則」
このランキングは単なる人気投票で決まったものではありません。以下の3つの厳格な原則に基づき、13の指標を用いて算出されています。
「芸術そのもの」を測定: 経済発展や観光の道具としてではなく、「コミュニティ生活の基盤としての芸術」を評価(供給・需要・公的支援の3領域)。
人口比(1人あたり)で算出: 人口の多寡に関わらず、そのコミュニティがどれだけ芸術にコミットしているかを測定。
生活費(物価水準)による調整: ニューヨークと地方のモンタナ州では1ドルの価値が異なるため、物価の差によるバイアスを排除。
5.州別ランキング:ニューヨーク州が3連覇
州レベルの分析においても、ニューヨーク州が3年連続で第1位を維持し、全米の文化的な原動力であることを証明しました。また、今回コネチカット州が第3位に急浮上し、全州の中で最大の躍進を遂げたことも注目されています。
芸術の活力は「偶然」ではない
レポートを監修したジェニファー・ブノワ=ブライアン博士は、「芸術の活力は偶然生まれるものではない」と述べています。それは、芸術団体への長期的な資金支援、アーティストへのサポート、そして「創造性を、生活の質に不可欠なものとして尊重する姿勢」の結果です。
読者の皆様も、知っている街がトップ100に入っているかどうか、最新の「Data Explorer」でチェックしてみてはいかがでしょう?
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出典: 本記事は、SMU DataArts(サザンメソドリスト大学)が発表した「Arts Vibrancy Index 2025」の資料を基に作成しました(トップ画像も同所からの引用です)。詳細なランキングやインタラクティブなマップは公式サイトからご確認いただけます。


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