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【越境・横断のために】海外公演とAI時代に向けた法務知識 ——持続可能なクリエーションのための権利設計
アート分野における適正な対価の実現や労働環境の整備は、持続可能なクリエーションにとって不可欠なテーマです。今回は、領域横断的な制作、特に「国際共同制作」と「AIなどの先端テクノロジー」を活用するプロジェクトにおける、プロデューサーの法務戦略と権利設計(Rights Design)について取り上げます。 芸術的なビジョンがいかに優れていても、プロジェクトの初期段階で権利や契約の枠組みを正しく設計できていなければ、将来的な作品の流通や海外展開において大きな障壁に直面してしまいます。法律や契約は、クリエイターを縛るものではなく、文化や制度の異なる関係者間でフェアな協力体制を築くための「国際的な共通言語」として機能します。 ■ 国内の権利設計:著作権と隣接権の二階建て構造、そして演出家の地位 海外に目を向ける前に、まずは国内の舞台芸術における基本的な権利構造について整理してみましょう。 舞台の上には、大きく分けて二つの権利が存在します。一つはゼロから作品を生み出した者が持つ「著作権」(脚本家や作曲家、振付家など)。もう一つは、その作品を実演等によって公衆

Arts&Considerations
1 時間前読了時間: 8分


フェアカルチャーと著作権制度──アメリカ、欧州、日本の視点から考える
文化芸術の創造と流通の現場では、「創作者が作品の成果に対する公正な報酬を受ける仕組み」が重要なテーマになっています。特に、創作者が作品を他人の手に委ねた場合で、後に大きな価値を生んだ場合に、当初の契約条件のままでよいのか? という「著作権契約法」の問題は、アメリカやヨーロッパで長く議論されてきました。 この記事では、アメリカの「返還権」、フランスの伝統的な取り組み、EUの「再交渉権」を概観し、日本でそれに近い考え方を実装する可能性を検討します。 1. アメリカの「返還権」──時間を経て権利を取り戻す制度 アメリカ著作権法には、契約で著作権を譲渡あるいは独占利用許諾した後でも、一定期間が経過した段階で著作者が権利を取り戻す「返還権」(Termination of Transfer)という制度があります。 この制度は、20世紀前半のエンターテイメント産業の成長期に、若く無名の創作者が作品の将来価値が不明な段階で出版社・映画会社・レコード会社に買い切り同然で権利を譲渡不利な契約を締結した後に、その不利益が固定化してしまう(契約は固定・再交渉不可・著作者

Arts&Considerations
2月13日読了時間: 10分


フェアカルチャー憲章×フリーランス新法:文化芸術ビジネスの新たな常識とサステナビリティ
当事務所のブログでは、以前よりアーティストやクリエーターへの適正な対価の支払い(Fair Fee)の重要性について発信してきました(参考: 過去記事 )。今回はその議論のアップデートとして、近年世界的に注目されている新たな国際的な動き、「フェアカルチャー憲章(Fair Culture Charter)をご紹介します。 フェアカルチャー憲章とは? 「フェアカルチャー憲章」は、ドイツユネスコ国内委員会による調整のもと、世界中のパートナーとの参加型プロセスを経て2024年に採択された国際的な宣言です。 この憲章は、アーティストや文化の担い手が、その芸術を自由に表現し、持続可能な生計を立てられるようにすることを目標としています。具体的には、「適正な労働条件と公平・公正な報酬」、「差別の根絶」、「デジタル格差の是正」など、8つの原則を掲げています。 「フェアトレード」の成功に学ぶ この動きを理解する上でわかりやすい例が、すでに私たちの社会に浸透している「フェアトレード」です。 コーヒーやカカオなどの農業分野では、かつて生産者が不当に低い対価で取引されること

Arts&Considerations
2月9日読了時間: 5分


弊所代表の作田が登壇した森美術館Chim↑Pom展パネルトークの動画が公開されています。
トーク・プログラム「美術機関の自律性とは何か:具体的実践と課題」 https://vimeo.com/ondemand/mamdigital006 トーク・プログラム「表現の自由を巡る議論を開いていくために」 (公開準備中) https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/chimpom/06/ https://www.mori.art.museum/jp/mamdigital/06/index.html

Arts&Considerations
2022年6月2日読了時間: 1分
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