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AI学習はフェアユース、それでも15億ドル――Anthropic著作権和解を解説しました
生成AI「Claude」を開発するAnthropicと、書籍の著作者・出版社との間で成立していた総額15億ドル(約2400億円)の著作権集団訴訟和解が、2026年7月20日、米国の連邦地方裁判所で最終承認されました。 米国の著作権集団訴訟として史上最大とされる和解ですが、この事件を「AI企業が書籍を無断学習したため、巨額の賠償金を支払った」と理解すると、実際の裁判所の判断とは少し異なります。 裁判所は、本件における大規模言語モデルの学習利用についてはフェアユースを認めています。正規に購入した紙の書籍を裁断・スキャンし、紙の原本と置き換える形でデジタル化した行為も、別の理由からフェアユースとされました 。 一方、Anthropicが海賊版から取得した大量の書籍ファイルを、特定のAI学習に使うかどうかにかかわらず、汎用的な中央ライブラリとして保有していた行為については、フェアユースを理由とすることは認められませんでした。 今回の記事では、次の点を整理しています。 15億ドルという和解額が生じた理由 AI学習と海賊版データの取得・保存との違い 和解によ

Arts&Considerations Tomoki Sakuta
8月4日読了時間: 2分


アメリカは「アートを処方する」制度に向かうのか――Healthy People 2030に登場した非臨床的活動への紹介と、州レベルで進む実装
アメリカでは、アートや音楽、運動、自然、地域活動への「紹介」が健康に与える影響を、国家健康目標Healthy People 2030の研究課題として位置づける提案が出ています。 これは、いわゆる「アート処方」が連邦制度として始まったという話ではありません。しかし、マサチューセッツ州では、州文化機関が2020年から実証事業を進め、文化団体への支払い、医療機関との連携、民間保険者による費用負担まで実装が広がっています。 医療者が文化活動を紹介するだけでは、社会的処方は機能しません。紹介された人を受け入れる文化団体、医療と文化をつなぐ仲介者、参加を妨げる障壁への対応、効果測定、そして文化活動の価値に対して誰が支払うのかという制度設計が必要です。 以前取り上げたアメリカの「芸術・健康・ウェルビーイング」政策との関係にも触れながら、最新動向と文化行政の役割を整理しました。 「アメリカは『アートを処方する』制度に向かうのか――Healthy People 2030に登場した非臨床的活動への紹介と、州レベルで進む実装」 https://note.com/art

Arts&Considerations Tomoki Sakuta
8月3日読了時間: 1分


アメリカのアーティストを支える「デジタル基盤」とは
アメリカでは、助成、公募、アーティスト情報、文化団体データ、公共芸術の記録を支える多様なデジタル基盤が、文化芸術分野の組織自身によって育てられています。具体的なサービスと日本への示唆を整理しました。

Arts&Considerations Tomoki Sakuta
8月3日読了時間: 3分


英国の音楽政策「Turn It Up」と、日本の市民創作施設の蓄積について
2026年7月、英国政府は新しい音楽政策「Turn It Up: Our Plan for Music」を公表しました。音楽教育、草の根のライブ会場、録音・練習環境、国内ツアー、海外展開、音楽事業者への支援などを横断する計画です。 今回noteに掲載した記事では、この中でも、公共図書館にスタジオ、録音ブース、ミキシング設備、楽器などを整備する「Music in Libraries」に注目しました。 図書館で音楽をつくれるようにするという発想自体は、世界で初めて現れたものではありません。英国には以前から音楽図書館、アートセンター、Music Hubs、地域の音楽施設があります。日本にも、数十年前からコミュニティセンター、公共工房、文化ホール、メディア施設、多機能図書館など、市民が学び、制作し、発表し、施設運営にも関わるための長い蓄積があります。 記事では、三鷹市のコミュニティセンター、箕面市の文化行政、札幌芸術の森、金沢市民芸術村、せんだいメディアテーク、YCAM、メディアセブン、武蔵野プレイス、おおぶ文化交流の杜ALLobu、八戸市美術館などをた

Arts&Considerations Tomoki Sakuta
8月2日読了時間: 3分


『美術手帖』2026年7月号への寄稿と、これまでの執筆の軌跡
こんにちは、Arts & Considerationsの作田知樹です。日頃より、当事務所の活動に関心を寄せていただきありがとうございます。 このたび、本日発売の『美術手帖』2026年7月号(総力特集:「21世紀の現代アート事典」)において、4本論考を寄稿いたしました。当事務所は、アートの「現場(フィールド)」と法や行政といった「システム」の間をつなぐ、メディエーター(翻訳者)としての役割を重視し活動を続けております。今回の寄稿も、まさにその交差点で起きている事象を記録し、今後のためのインプットとして整理する目的で執筆に向き合いました。 本誌寄稿の内容について(2026年7月号) 今号の特集は「これからのアートの世界を読み解くためのガイド」です。私の担当した「PART.3 社会にとってアートは必要か?」のなかで、現代の表現環境を取り巻く以下の重要な4トピックについて解説しています。 「民間インフラによる「検閲」」(p.65) 「アプロプリエーション・アートと著作権」(p.66) 「アート市場とマネーロンダリング規制」(p.65上段)...

Arts&Considerations Tomoki Sakuta
6月5日読了時間: 4分


トランプ政権のFY2027予算要求、NEA予算を2億ドルから2,900万ドルへ大幅縮小提案―米国芸術文化政策の攻防
米国の州芸術機関ネットワークであるNASAA(National Assembly of State Arts Agencies)から、2026年4月6日付で「President’s FY2027 Budget Proposes Minimal NEA Funding」と題するメールニュースが配信されました。 同機関で立法顧問を務めるIsaac Brown氏による呼びかけの形式をとった この文書によれば、トランプ政権は2027会計年度予算要求において、National Endowment for the Arts(NEA)の予算を現行の約2億700万ドルから約2,900万ドルへと大幅に減額し、機関の段階的な終了を意図しているとされています。 ※なお、日本の会計年度は期首が属する年で表記しますが、米国連邦政府の会計年度は前年10月1日から当年9月30日までであり、FY2027は2026年10月1日から2027年9月30日までを指します。 つまり表記は期末月が属する年となる点に注意が必要です。 NASAAは今回の提案に失望を表明しつつも、昨年の提案や第

Arts&Considerations Tomoki Sakuta
4月8日読了時間: 9分


noteでも発信をはじめました
noteの開始告知

Arts&Considerations Tomoki Sakuta
3月29日読了時間: 1分


artscape30周年企画「アーカイブ」をめぐる3本の記事を読む──制度史と実践知をつなぐために
1995年以降DNPが運営しているアート情報サイト「artscape」の30周年企画として、昨年末に弊所代表の作田が寄稿した論考「美術館・博物館における『デジタルアーカイブ』制度の変化──30年間のアーカイブを読み解く(2)」に加え、このたび(2026年3月4日)、アートに関する情報のアーカイブそのものをめぐる議論に参加した対談の前後編が公開されました。今回は、この3本をあわせて紹介したいと思います。 1.制度としての「デジタルアーカイブ」をたどる論考 まず論考では、1995年以降の約30年間を対象に、美術館・博物館とデジタルアーカイブをめぐる制度的な変化を、できるだけ見通しよく整理することを試みました。インターネット普及初期の「電子博物館・美術館構想」、1990年代後半の「デジタルアーカイブ」という言葉の定着、2000年代前半の文化遺産オンラインや近代デジタルライブラリーなどの公開、さらに2009年前後の著作権法改正や公文書管理法制定といった制度面の転換を通じて、美術館・博物館が何を保存し、どう公開し、どう活用するのかという枠組みが大きく変わっ

Arts&Considerations Tomoki Sakuta
3月4日読了時間: 4分


弊所代表の作田が登壇した森美術館Chim↑Pom展パネルトークの動画が公開されています。
トーク・プログラム「美術機関の自律性とは何か:具体的実践と課題」 https://vimeo.com/ondemand/mamdigital006 トーク・プログラム「表現の自由を巡る議論を開いていくために」 (公開準備中) https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/chimpom/06/ https://www.mori.art.museum/jp/mamdigital/06/index.html

Arts&Considerations Tomoki Sakuta
2022年6月2日読了時間: 1分


移転と名称変更について
移転と名称変更のご案内

Arts&Considerations Tomoki Sakuta
2022年4月1日読了時間: 1分


報告書「新型コロナウイルス感染症の影響に伴う諸外国の文化政策の構造変化に関する研究」公開のお知らせ
このたび弊所代表の作田知樹が執筆を担当した報告書が公開されましたのでお知らせします。「新型コロナウイルス感染症の影響に伴う諸外国の文化政策の構造変化に関する研究」
※「令和 3 年度文化庁と大学・研究機関等との共同研究事業」の一つです。作田はアメリカの調査・報告を担当しています。

Arts&Considerations Tomoki Sakuta
2022年3月25日読了時間: 3分
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