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不忍池は繰り返す-野村穂貴《運命は、アヒルのように、光を作す》
今年も卒業制作展の季節です。弊所代表の作田知樹は今年、母校(のひとつ)の東京藝術大学美術学部の同窓会「杜の会」にて、卒業・修了制作展の展示作品から優秀作を選ぶ「杜賞」選考委員に任じられました。この賞の受賞者については今後の発表と会報への掲載を待つとして、今回はその審査のために出身学科である先端芸術表現科の卒業制作展で目についた作品について紹介します。 上野公園の東京都立美術館、光量の落ちた通路を抜け、少し奥まった、照明を落としたエリアの中でいくつかの作品を見ていたときでした。ふと顔を上げると、床から見上げる高さに、巨大で、キッチュで、しかし妙に愛嬌のある白いアヒルが、静かにこちらを見下ろしていました。白い、一目で張子とわかる表面、漫画的に誇張された目、鮮やかなオレンジの嘴。造形としては「かわいい」に属するはずなのに、周囲は暗く、床面には銀色に反射する素材が水面がを模していて、全体がどこか落ち着かない。そんな部屋の中に、白い張子の肌、漫画的に誇張された目、オレンジの嘴のアヒル。いわゆる「かわいい」造形なのに、周囲は暗く、床面には光沢の“水面”が広が

Arts&Considerations
6 日前読了時間: 5分
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